SPROUTでの学び

教育の多様化、オルタナティブスクール(Alternative school)とは

「子どもの自主性を尊重し自由に育てたい」と考えている場合

「わが子は個性が強く、型にはまった学校生活があっていない」と感じた場合

「何らかの理由で子どもが学校へ行くのを嫌がる」場合……など

オルタナティブスクールを選ぶ家庭には、子どもの自主性を尊重したいと考えている家庭が多い特徴があります。子供が自主的に行動し、大人はあくまでサポート役に徹する点がこのような家庭に支持される理由です。また、一般的な学校になじめない個性の強い子供や、学校に行くのを嫌がるようになった子供が公立・私立以外の新しい選択肢として選択するケースも多くあります。

フリースクールとオルタナティブスクールとの違い

オルタナティブスクールは本来、フリースクールやホームスクール、無認可校も含め総称したものを言います。ですが、現在日本では明確な定義は決まっておらず、一条校(学校教育法第一条に定められた学校の総称)やフリースクールに対し、「もう一つの学校」を指す意味で「オルタナティブスクール」が使われることも。

フリースクールは、一般的には、不登校や引きこもりになった子どもが昼間過ごす場所の意味合いが強いのに対し、オルタナティブスクールは、従来とは異なった運営制度、進級制度、教科科目などを置き、その理念や教育法に共感した子どもが通う、といった意味合いです。そこには公教育があわず、途中で転入してくる子どももいれば、1年生からそこを選び、入学する子どももいます。

Sproutで取り入れる教育法の特徴と魅力

■子どもが主体となる学び、自発的学習を支援

子どもに興味の無い教科をいくら教えてもちっとも身に付きません。興味がないのでやらない→やらないので怒られる→ますます先生や学校や「学ぶ」事自体が嫌いになる、という悪循環に陥るケースも。

例えば「にわとりをスクールで飼育してみたい!」という子どもが居たとすれば「小屋を建てる木材は幾らか。」「そのお金はどうやって捻出するのか。」「小屋の設計図はどうする?」「年間の飼育費は?」「飼育費のほかにはどんなお金が掛かるかな?」「どんな事が想定されるかな?」等一つの事柄をとっても計算、準備、見通し、実践、その後の飼育と様々な学びが含まれます。このように生きた学問を主体としながらも、自分が出来るレベルの計算と漢字も知識を獲得する為の重要な武器である事を認識し、積極的に取り組めるよう導きます。

■個性を尊重する

年齢に捕らわれない、無学年方式で一人ひとりの個性を尊重し、基礎学習やテーマ学習を進めて行きます。例えば我が家の息子は中学1年生の時点で小学校2年生の算数をするのがちょうど良いレベルでした。「ちょっと難しい。だけど少し頑張ったら問題が解けた。」そんな小さな成功体験が積み重なるようサポートして行きます。SPROUTには学習ルームがあります。そこには日本語の本、英語の本、コンピュータールームも併用していて、スクラッチやちょっと本格的なプログラミングも学ぶことが出来ます。

■体験型学習

実際に体験させるアクティビティが豊富。農業はスクールの真ん中にあるので、土に触れるのが苦手な子や虫が怖いお友達には向いていないかも知れません。子ども達が興味関心の高いテーマ、工作、絵画、料理、農業、何かの実験等にも挑戦したりします。実験やDIYを英語で行う事もあります。でも日本人の先生も一緒なので英語が分からないお友達も大丈夫!美味しい物を自分で作れる、定番料理が何個か作れたら応用だって出来ます。「これとこれを組み合わせたらどんな味になるかな?」「アンデス山脈の人ってどんな味の料理を食べてるのかな?」食から世界をちょっと味わえたり、皆で「いつか行ってみたいねー。次はタイ料理やってみる?」「えー、やだー。もう日本に戻ろうよ。」何て皆で作って皆で頂く事で食べる事の楽しさ、それが生きるパワーに繋がり、食べながら「きゅうりってなんか水分以外に栄養素あるん?」と生きた知識も身に付けて行きます。自然と語学や日本以外の国にも興味が広がるよう学びを紡ぎます。

■少人数で異年齢の子供とも一緒に活動する

少人数編成なので、丁寧で密度の濃い教育になり、また異年齢の子ども達と一緒にする活動では、下の子を思いやる気持ちが育まれたり、小学生の子が何でも色々出来るお兄さんやお姉さんを「かっこいい」と思ったり。「自分なんてどうせ」と居場所が無かった大人も子どももそれぞれが居て、バランスが取れるんだ、という事を学べる、感じる場を目指します。

*****我が家の話******

2歳くらいから育てにくくて仕方なかった長男。

全てに天邪鬼で、寝る前と起きた後に激しくぐずり、迷子になって、家から脱走して、保育園ではとってもお利口さんなのに帰りの車でずっと泣き続け、迎えに行くのが怖くて仕方なかった。思い通りにならないとひっくり返り、叫んで、物を壊して・・・

発達障害の診断がおりてからかれこれ6年。日本では無理なんじゃないか、と何度も思いました。先進国で教育費の予算がダントツで低くて、義務教育では生き残れない「グレー」と呼ばれる子ども達。沢山泣いて、沢山の時間を学校で過ごして、市役所でも泣きました。誰よりも長男の前で沢山泣いてしまいました。弱い母ちゃんでごめん、と思いながら。そんな彼がオルタナティブスクールに通うようになってから、怒ったり自傷行為が圧倒的に減りました。暴言暴力も減りました。障害は環境が作る、を実感した瞬間でした。今は馬場馬術の選手になる、と単身大分県のオルタナティブスクールで馬の勉強中。来年には海外を目指すようです。自分に線を引かない、リミットを決めない、とした時の子どもの飛躍には驚くばかりです。スプラウトもそんな場になれば、いや、して見せると意気込んでおります(⌒∇⌒)